会社を作るときに考えなければならない7つのこと。
会社を設立しようとするときに考えなければならないことについてまとめてみました。
目次
そもそも会社を作った方が良いか
「起業する」というと会社のイメージですが、個人事業主(フリーランス)であっても起業に変わりありません。
会社を設立するには諸々のコストがかかりますが、個人なら開業時はゼロ円で済みます。
会社を作ることに明確な理由がなければ、個人事業主での開業も検討してみましょう。
会社名
わかりやすいか
会社の顔とも言える会社名。
こちらは良く検討して決める必要があります。
まずは、名前がわかりやすいかどうか。
日本語の場合は難しすぎる漢字を使っていないか、長すぎないか。
英語の場合は読めるかどうか。
事業をやっていく上で、会社名をあまり表に出す必要がなければそんなに気にする必要はありません。
会社名で営業するならば、「覚えてもらいやすいかどうか」なども考慮しましょう。
似たような名前の会社がないか
有名な会社の名前と似ていたり、明らかにまねをしていると思われると商標侵害などで訴えられてしまう恐れもあります。
それ以上に、名前が似ていたり同じだったりすると企業名で検索しても1位に表示されなかったり、お客様を惑わせてしまいます。
できるだけかぶりにくい会社名にした方が良いでしょう。
(変えたくなったら後で変えることもできます。変更登記が必要です。)
希望のドメインが取れるか
ドメインとはインターネット上の住所のようなもので、HPやブログを運営する際に必須となります。(このブログなら「aboutlife-blog.com」)
場合によっては、自分の会社名のドメインがすでに取られてしまっており、取れないことがあります。
ドメイン名を少し変えても良いのであれば、後から確認しても大丈夫です。
希望のドメインがあれば、会社名を決める前にドメイン会社のHPで確認しておきましょう。
株式会社or合同会社のどちらにするか
会社は、株式会社と合同会社の2通りの形態があります。(厳密にはもう少しありますが、現状ほとんどの会社がこのどちらかです。)
株式会社と合同会社の違いはこちらに詳しく書きましたので、参考にしていただければと思います。
登記場所(本店)
オフィスを借りるのでれば、通常そこが本店として登記する場所になります。
コストをかけたくないのであれば、自宅住所を本店とすることもできます。
ちなみに、本店の住所は調べようと思えば調べられますが、そこが自宅なのかどうかはぱっと見ではわかりません。
ただ、自宅をオフィスとした場合、大家さんや不動産会社との間で問題になることはあります。
(通常、自宅は居住用契約で事務所使用不可の場所が多いため。)
色々と心配であればオフィスを借りた方が良いでしょう。
決算月
決算月は自由に決めて問題ありません。
良く「税理士事務所の繁忙期とかぶらない方がいい」と言われたりしますが、あまり気にしなくて良いかと思います。
(実際、僕は決算月でご契約をお断りすることはありません。)
それよりも、ご自身の繁忙期を考えた方が良いかと思います。
決算前後は何かと忙しいですので、閑散期に決算月が来るようにした方が良いです。
法人成りした場合、個人が12月決算であることから、会社は11月決算になるケースも多いかと思います。
この頃が繁忙期となる場合は、後で決算月は変更することもできます。(ちょっと面倒ですが)
ちなみに、「決算月によって税務調査の入りやすさが変わる」という話もあるようですが、これもあまり関係ないかと。
強いて言えば、3月決算や12月決算の会社は多いので、確率論的には選ばれにくくはなるかもしれません。
それよりも、調査の入りやすさは会社の所在地によるところの方が大きいです。
会社が沢山ある市区町村などは入られる確率は低く、その税務署の管轄に会社が少なければ、入られる確率は高くなります。
とはいえ、税務調査が来るかどうかは、明らかに決算書が怪しかったりする場合などを除き、運の要素が大きいです。
仮に税務調査が来たとしても、きちんと正しく経理をしていれば問題ありません。
資本金
資本金は多ければ多いに越したことはありませんが、1,000万円以上だと1期目から消費税の課税事業者となってしまいます。
また、10,000,001円以上の場合、利益が出ていなくても払う税金(都道府県民税均等割)が高くなってしまいます。
多くても1,000万円未満にするのが良いでしょう。
現在、会社は資本金1円からでも作れます。
しかしながら、少なすぎると後述する銀行口座を作成するときや、社宅やオフィスを借りるときに不利になる可能性もあります。
可能であれば、100万くらいにしておくのが無難です。
資本金の考え方はこちらも参考にしていただければと思います。
銀行口座
法人の銀行口座は会社設立後に作ることになります。
それでも、作りたい銀行口座についてはある程度調べて、どこで作るか検討しておくことをおすすめします。
銀行により必要な書類や、資本金なども変わってくるからです。
メガバンクなど都市銀行は必要書類も多く、審査も厳しめです。
ネット銀行は審査がゆるめで、比較的作りやすいです。
取引先との関係上メガバンクの必要がなければ、ネット銀行の方がおすすめです。
ネット銀行は手数料も安く、インターネットバンキングも使いやすいです。
ただし、銀行によっては
- ダイレクト納付に使えない
- ペイジーが使えない
- 社会保険の引き落としに使えない
- 税金の還付口座として指定できない
といった場合があります。
ですので、まずは作りやすいネット銀行で一つ作り、後からゆうちょ銀行で作るのがおすすめです。
ゆうちょ銀行は比較的口座を作りやすく、手数料も安めです。
ペイジーも社会保険の引き落としにも使えます。
仮にペイジーなどが使えないとしても、ひとり社長であれば、「税金や社会保険は個人の口座から払い、後に精算」といった形でも問題ありません。
このように、会社を作るには色々と考えなければならないことがあります。
とはいえ、考えすぎても行動できなくなってしまいます。
まずは作ってみて、試行錯誤していけば大抵何とかなるものです。
会社を作りたければ、まずは作ってみましょう。
僕も勉強のために会社を作っています。
実際に作るときの流れはこちらを参考にしていただければと思います。
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Postscript執筆後記
マネーフォワードクラウド社会保険を使ってみましたが、最初の会社自体の新規適用の電子申請はできないんですね…。年金機構のHPはいまいち分かりづらく、こちらも対応してくれると嬉しいのですが。