弥生会計の推移表から確定申告書等作成コーナー入力用のExcelシートを作る方法。
弥生会計の推移表のCSVデータを加工し、確定申告書等作成コーナーにRPAで自動入力するためのExcelを作る方法を紹介します。
目次
推移表のデータを確定申告書等作成作成コーナーに自動で入力したい
確定申告書等作成コーナーでは、事業所得の青色決算書を作ることができます。
通常であればここに手入力していくのですが、すでにデータがあるにもかかわらずそれを転記したりひとつずつコピペしていくのは非効率ではあります。
そこで、推移表のデータからRPAでブラウザの確定申告書等作成コーナーに自動で入力できると便利です。
今回は、RPAのUiPath Studio Xで青色決算書の数値を入力する準備として、弥生会計の推移表データからその入力用のExcelを作っていきます。
ちなみに、弥生会計で青色決算書を作ってそのまま送信することもできますが、
- 対応するのが毎年遅い(1月末くらい)
- 最新バージョンにコンバートしないと使えないことがある
というデメリットがあり、僕は確定申告書はすべて確定申告書等作成コーナーで作っています。
弥生会計から推移表をエクスポート
弥生会計を立ち上げ、Alt→R→Enter→Yで年間推移を表示させます。
ファイル→エクスポート(Alt→F→E)とクリックし、
CSV形式でエクスポートします。
エクスポートしたcsvファイルを開き、F12キーを押しExcelブック形式で保存しておきます。
データを数式で連動させる
以下のような推移表のデータが出てきますので、このシートに「エクスポート」とでも名前をつけ、隣に空の「作成コーナー」シートを作ります。
「作成コーナー」シートに数式を入れ、金額を連動させていきます。
損益計算書
まずは、B列に以下のように確定申告書等作成コーナーの青色決算書の科目をすべて入れてしまいます。
入力しないものは空欄にしておいても構いませんが、一度作ってしまえば毎年使えますのですべての科目を入れた方がわかりやすいかと思います。
A列には、B列に対応する弥生会計で使っている科目名をそのまま入れます。
使っていない科目のセルは空欄で問題ありません。
C2セルに以下の算式を入れ、「エクスポート」シートの数字を連動させます。
=IF(A2=””,””,(VLOOKUP($A2,エクスポート!D:U,18,FALSE)))
VLOOKUP関数で推移表の最終残高の数字を引っ張ってくるというのが基本的な考え方です。
なお、弥生で残高がゼロのところは空欄で表示させたいため、「セルA2が空欄ならC2も空欄」というIF関数の中にVLOOKUP関数を入れています。
もちろん、「0」と表示させても良いのですが、確定申告書等作成コーナーにRPAで入力する際にあえて「0」が並んでいると見栄え的にイマイチかなと思ったのでこのような算式にしています。
算式は一番最後の経費のところまでコピーしておきます。
貸借対照表
考え方は損益計算書と同じなのですが、UiPath Studio Xで入力するときのことを考えて以下のように借方と貸方の2列にします。
科目を追加する部分(今回では仮払源泉税〜出資金の部分)は以下のように続けて入れ、確定申告書等作成コーナーで空欄の部分はそのまま空けておきます。
D列とG列にそれぞれ以下の算式を入れ、一番下の科目までコピーします。
- D列 =IF(A29=””,””,(VLOOKUP($A29,エクスポート!$D:$U,18,FALSE)))
- G列 =IF(E29=””,””,(VLOOKUP($E29,エクスポート!$D:$U,18,FALSE)))
(行の「29」という数字はご自身のシートに合わせて変えていただければと思います)
月別売上等
月別売上も同じ考え方で、以下のように科目、月を入れます。
雑収入等がなければ12月の売上まで入れればOKです。
家事消費等がなく、雑収入がある場合は上図のように1行あけておくのがポイントです。
C列に以下の算式を入れて推移表の数値を連動させます。
=IF($A57=””,””,(VLOOKUP($A57,エクスポート!$D:$U,2,FALSE)))
最後の「2」という数字は「D〜U列の左から数えて2番目」という意味です。
「エクスポート」シートでは月別の売上が左から右へ並んでいますので、2月なら「3」、3月なら「4」とする必要があります。
こちらはスマートなやり方がわからなかったので、12月まで手でひとつずつ数字を変えています。
数式を下までコピーし、列ごとの番号に変えれば完成です。
もし仕入れもある場合はD〜F列に作っていただければと思います。
この月別データをRPAのUiPath Studio Xで確定申告書等作成コーナーに入力する方法はこちらで紹介しています。
損益計算書・貸借対照表バージョンも近々記事にします。
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今日はずっと作っていたセルフマガジンのサンプルが届きました。紙質をもう1パターン試してみようかと思います。
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