雑誌や小冊子の表紙をデザインするときのポイント。
先日、セルフマガジンという小冊子を作りました。
こちらの表紙を作るときに意識していたことをもとに、雑誌や小冊子の表紙をデザインするときに考えたいポイントをお伝えします。
目次
写真のポイント
写真を背景にする
表紙を手っ取り早く雑誌っぽくするには、写真を全体の背景にしてしまうことです。
実際、多くの雑誌にも背景に写真が使われており、その写真の上にタイトルなどの文字を重ねたデザインになっています。
冒頭のセルフマガジンでは写真の高さが少し足りなかったため上部に余白ができていますが、できれば表紙のサイズ目一杯の写真を使った方がデザイン的には楽になります。
もちろん、写真を一部に使うとか、小さい写真を使ったりコラージュのようにしても良いです。
ただ、より余白の使い方などレイアウトのセンスが問われますので、最初は大きな写真を使うのがおすすめです。
写真の選び方
前述のとおり、表紙を覆うくらいの大きめの写真であれば使いやすいです。
その上で、文字を重ねられるスペースがあるかどうかも重要です。
大抵の写真はどこかしらに文字を入れられるスペースがあるものですが、写真のどの辺りに文字を入れるかどうかは予めイメージしておくと良いと思います。
文字のポイント
タイトルを英語にする
本の場合は日本語でも良いのですが、雑誌っぽくしたいときはタイトルを英語にした方がスタイリッシュになります。
ファッション誌の表紙などもだいたいタイトルは英語になっています。
特に、今回のように写真に大きめの文字を重ねる場合は英語の方がかっこよく決まります。
今回も、実は最初は「好きなことで自由に生きる。」を冊子自体のタイトルにする予定でした。
しかし、どう頑張っても日本語タイトルでは良い感じにならなかったので、ブログタイトルと同じ「FAVPRESSO」をタイトルにしました。
英語をポイントで使うというのは、簡単にお洒落に見せることができるテクニックかと思います。
フォントにこだわる
表紙デザインに関わらず、フォント選びは非常に重要です。
フォント選びは経験やセンスがものを言いますが、最初はソフトをいじって色々なフォントを試し、しっくりくるものを探すということを繰り返していけば、段々選ぶのが上手くなってくるはずです。
Canvaなどのテンプレートで使われているフォントを研究し、そのまま使うのでも良いと思います。
僕も今回はCanvaのテンプレートを沢山見て、その中で「良いな」と思ったものを拝借しています。
なお、書体はおおまかに
- 明朝体、セリフ体→高級感、華やかさ、女性らしさ
- ゴシック体、サンセリフ体→カジュアル、スタイリッシュ
といったイメージになります。
日本語で明朝体を使うのであれば、英語はセリフ体を、日本語でゴシック体を使う場合は、英語はサンセリフ体を使うとまとまって見えます。
今回の表紙もゴシック体とサンセリフ体を使っています。
ちなみに、日本語の部分は「游ゴシック体」を使っていますが、Canvaでは使えないためWordで入れています。
字間にこだわる
フォントについで重要なのが、文字と文字の間隔です。
フォントやレイアウトによって、字間を変えることで印象が変わります。
狭めた方がスタイリッシュに見える場合もあれば、ゆったりさせた方がお洒落になる場合もあります。
これもソフトで色々といじってみていただければと思います。
ちなみに、今回のタイトルは文字を大きめにし、その分字間をかなり狭めています。
その上で、手動で間隔を調整している部分があります。
下の図の「FAV」という部分は、実はデフォルトではもっと字間が広いものでした。
今回はこの部分はCanvaで作っているのですが、Canvaでは単純に字間の数値を変更しても綺麗なバランスにならないことがあります。
それは、文字同士の幅が等しくなかったり、今回の「A」や「V」のように文字の上部または下部に余白が多い文字もあり、システム上の数値と人が見たときの感覚が異なる場合もあるからです。
今回はF、A、Vの間がそれぞれ間延びした感じになっていたため、この部分はあえて手動で間隔を狭めています。
この特定の2文字の間隔を調整することを「カーニング」と言います。
これはソフトによっては自動でやってくれる場合もあります。
自動でできない場合や、自動よりも目で見ながら調整した方が良い場合は、手動で調整することでより文字列が整って見えます。
色にこだわる
文字色も表紙の印象を大きく左右します。
ファッションなどもそうですが、色が多いと雑多でやや子供っぽい印象になります。
逆に、色が少なめだとシンプルで大人っぽく、スタイリッシュな印象になります。
とは言え、色使いはなかなか難しいので、迷ったら最初は表紙の文字色は白だけでも良いと思います。
背景を少し暗くし、そこに白色の文字を重ねれば、それだけである程度いい感じになります。
なお、Canvaの場合は写真から色を抽出してくれますので、その色を文字に使えばまとまった印象になります。
今回も、以下の部分などは写真から自動で抽出された色を使っています。
レイアウトのポイント
見えない線を意識する
表紙にタイトルやサブタイトルを配置していくときは、縦や横の見えない線を意識し、そこに揃えていくと綺麗に見えます。
今回であれば以下のような線をイメージしています。
文字の大きさを変える
どれがタイトルで、どれがサブタイトルなのか、どこが説明なのかというのは、雑誌の表紙をみたときに普通は説明されなくてもわかるものです。
これは文字の大きさを見て判断しているからです。
「タイトルは一番大きい」という暗黙の認識があるわけですね。
自分でデザインするときも、文字の大きさを意識するとタイトルや重要性を見る人に伝えることができます。
ポイントごとに大きさを大胆に変えると、より雑誌っぽくなります。
縦書きや斜めにするのもアリ
要所要所で縦書きや斜め書きを使うのも、雑誌っぽく見せるコツです。
目立たせることができたり、写真によっては文字が見づらい部分も見やすくしたりといったことができます。
スペースを目一杯使う
今回は表紙の情報量がそんなに多くありませんが、それでも左右上下にできるだけ目一杯スペースを使うと雑誌っぽくなります。
今回は写真の大きさの都合上、上の方に余白がありますが、ここに文字を配置することでスペースを無駄に残さないようにしています。
あえて端の方まで要素を配置し、良い意味での“ごちゃごちゃ感”を出すことで、より雑誌っぽいイメージになります。
雑誌や小冊子の表紙をデザインするのが初めてでも、以上のポイントを意識していただければそれなりのものになるのではないかと思います。
参考になれば嬉しいです。
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Postscript執筆後記
メインギターは普段ハードケースに入れていますが、移動のときに重くて疲れるんですよね。そのため先日ギグバッグを買ったのですが、今日無事に届きました。
またレビューします。
Something New一日一新
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