DTMを5年続けて分かった、作曲・ミキシングのコツ13選。
DTMを始めてから早5年ほど立ちます。
その中で分かってきた、良い作曲・ミキシングをするためのコツを紹介します。
DTMを始めた頃の自分が知りたかった内容をまとめましたので、DTM初心者の方の参考になれば嬉しいです。
目次
リファレンスを聴く
ミキシングを始める前に、まずはリファレンス曲(参考にする曲)を用意するといいです。
リファレンスは、今回自分が作りたい曲と似たようたタイプ・ジャンルの曲を選びます。
たとえば、EDMを作りたいならEDM、j-popを作りたいならj-pop、といった感じです。
リファレンスを聴いて
- 音圧感
- パンニング
- アレンジ
- 構成
などをチェックし、アレンジやミキシングの際に参考にするわけです。
なお、リファレンスは将来的にはDAWにいれて、アナライザーを見ながらEQカーブなども分析した方が良いです。
ただ、金銭的・技術的なハードルもありますので、初心者のうちはCDやサブスクでリファレンスを聴くだけでも全然違うと思います。
ちなみに、リファレンスはミキシングのときだけでなく、作曲する段階から参考にするのもおすすめです。
「こんな曲にしたい」という曲を最初に決めておき、たとえば、リファレンスと
- BPMをだいたい同じくらいにしてみる
- コード進行を同じにしてみる
- ドラムパターンを耳コピして、そこから肉付けしていく
といった感じです。
毎回ゼロから自分で作ろうとするとネタ切れになったりします。
リファレンスの一部をコピーして、そこにオリジナリティを足して行く方が上達が早いと思います。
アナライザーを使う
ミキシングをするときは、
- 各トラックの一番最後
- マスタートラックの一番下
にそれぞれアナライザーを差しておきます。
トラックにもよりますが、アナライザーを見て、基本的には波形が低音域〜高音域までフラットになるようにミックスするのがコツです。
また、アナライザーは耳で確認するだけではわかりにくい超低音域(60hz以下)がきちんと出ているかなどを確認するときに便利です。
超低音域がきちんと出ていると、音圧感のある曲になりやすいです。
ちなみに、ボーカルなどは録ったままの段階では800hz以下が出すぎていて、それがモコモコする原因になっていることが多いです。
アナライザーを見て中低音域が出すぎているときは、EQのシェルビングで少しカットすると抜けが良くなります。
無料プラグインのアナライザーはSPANがおすすめです。
プラグインは良いものを使う
使うプラグインは、最初はDAW純正のもので良いと思います。
ただ、慣れてきたら外部プラグインを使ってみるのがおすすめです。
僕はずっとAppleのGarageBandを使って作曲・ミキシングを使ってきましたが、純正のプラグインはEQ以外ほとんど使っていません。
その代わり、無料の外部プラグインを使っています。
無料でも、有料級の機能を備えたプラグインは沢山あります。
ネットやYouTubeで探せば沢山出てきますので、DTM系YouTuberがおすすめしているものをとりあえず試してみるのも良いでしょう。
プラグインを変えただけで音が格段に良くなる、といったことも良くあります。
最近はボーカルのコンプをMcompressorからSPECOMPに変えましたが、それだけでかなり自然な感じになりました。
もっと早く試せばよかったなと。
“ミキシングは引き算”と意識する
“MIX”や“アレンジ”と聞くと、初心者のうちは「音をどんどん足していって豪華にする作業」とイメージしてしまうかもしれません。
しかし、ミキシングは「引き算」と考えておいた方がうまくいきます。
これは、曲を「コップに入った水」と捉えるとわかりやすいです。
どういうことかというと、たとえば一曲3分の曲というのは、「1秒の瞬間が180個横に並んでできている」と考えることもできます。
この1秒の瞬間をコップと考えると、入る音の量には限界があるわけです。
1秒の間には、ボーカル、ドラム、ベース、ギター、ピアノなど、様々な音が同時になっているわけですが、コップには容量があります。
その限界を超えると、DTMでは音割れしてしまったり、本来聴かせたい楽器が良く聴こえなかったりするのです。
そういう意味で、ミキシングは聴かせたい音をきちんと鳴らすための“譲り合い”とイメージしておくと上手くいきやすいです。
具体的な譲り合いの方法は後述します。
EQでカットしまくる
僕は、EQは基本的にカット方向で使います。
メインボーカルだけ中〜高域を軽くブーストしたりしますが、それ以外はカットでしか使いません。
僕もそうだったのですが、DTM初心者のうちはこのEQでのカットが圧倒的に足りていないことが多いです。
「せっかく録音した楽器、音作りをしたサウンドの低域や高域を削ってしまうのはもったいない」
と思ってしまうんですよね。
この気持ちはすごく良くわかります。
しかし、先ほど述べたようにミキシングは“譲り合い”です。
仮にソロギター一本などの音源であれば、“譲り合い”は考える必要はありません。
一方、ボーカル、ドラム、ベースなども入ったバンド音源のミキシングの場合、「ひとつひとつの楽器のすべての音域が聴こえること」よりも、「バンドサウンド全体として良く聴こえること」の方が大事なわけです。
各トラックのあまり重要でない音域は削った方が、聴かせたい別のトラックが際立ちます。
マスタリングでも、EQでカットせず単にマキシマイザーをかけるだけでは音割れしたり、音がごちゃごちゃしたりします。
不要な音域をカットしておけば、良いバランスを保ったまま音量を上げることができ、“コップの水”をぎりぎりまで満杯にすることができるのです。
作りたい曲にもよりますが、僕は普段以下のようにEQでカットしています。
- メインボーカル、ハモリ→シェルビングで80〜100hz以下はバッサリカット
- ドラム→ピーキングで1〜2khzあたりをゆるくカット、ベースを目立たせたいときは200hz付近をピーキングでゆるくカット
- ベース→60hz以下をシェルビングでバッサリカット(ドラムに譲る)、500〜2,000hzあたりをピーキングで深めにカット(他の楽器やボーカルに譲る)
- アコースティックギター→シェルビングで200hz以下はカット、ピーキングで1〜3khzあたりをゆるくカット(ボーカルを邪魔しないように)
- エレキギター→シェルビングで200〜500hz以下はゆるくカット(ローはベースやドラムに譲る)、ピーキングで1〜3khzあたりをゆるくカット(ボーカルを邪魔しないように)、ハイがうるさいときは5〜10khz以上をシェルビングでゆるくカット
- ピアノ、エレピ、キーボード、オルガン、ストリングス、トランペット等→シェルビングで400〜700hz以下はゆるくカット、ピーキングで1〜4khzあたりをゆるくカット、ハイがうるさいときは5khz以上をシェルビングでゆるくカット
各セクションできちんと鳴らしたい楽器と、現在EQ処理している楽器をソロプレイで再生しながら、「あってもなくてもあまり変わらないな」と感じる音域はどんどんカットしてしまうと良いです。
ハイカットで前後差を作る
前項では譲り合いの観点からEQのカットについて述べましたが、EQでのハイカットを上手く使うと、音の前後差(奥行き)を表現することができます。
歌モノの場合、ボーカルが一番手前(近く)にあり、それ以外の楽器を後ろ(奥)に配置したいことが多いと思います。
このとき、ハモリパートやギター、ピアノの10〜20khz以上をシェルビング(Qは24とか)でカットすると、いい感じに各楽器が奥に引っ込み、メインボーカルが前に来るようになります。
パンニングは左右に広く使う
ミキシングでは左右のスペースを広く使うことも大事です。
初心者のうちは、せっかく作った音やフレーズを良く聴かせたいと思うあまり、すべての音を真ん中に配置してしまいがちです。
しかし、音を中心に寄せ過ぎてしまうと真ん中がごちゃついてしまい、ボーカルが埋もれてしまったり、各楽器の音が良く聴こえなくなってしまいます。
そのため、パンは大胆に左右に振って広げた方が、スッキリした音像のミックスになり、音圧も上がりやすくなります。
具体的には、僕は以下のようにパンニングすることが多いです。
- メインボーカルはド真ん中
- ハモリは左右どちらか真横あたり(30〜45)
- エレキギターは左右端っこか、25〜50あたり
- ピアノ、エレピ、キーボード、オルガンは左右端っこか、曲により15〜50あたり
- アコギは左右端っこ
- ストリングスは左右20〜45あたり(たとえば、第1バイオリンと第2バイオリンだけであれば、それぞれ左右に振る。フルストリングスであれば、実際のオーケストラの配置を参考にする)
- ドラム、ベースは真ん中付近(3〜5とか、ド真ん中からちょっとだけずらすと、メインボーカルが埋もれにくくなり、ベース・ドラムそれぞれも被りにくくなります)
タイミングを合わせる
各楽器同士や、曲全体のリズム(ノリ)と各トラックのタイミングをきっちりあわせることで、聴いていて気持ちの良い曲になります。
たとえば、メインボーカルとハモリの歌いだしや歌い終わりのタイミングがずれていると違和感がありますが、これをきちんと揃えることでプロっぽい音源になります。
各DAWには音のタイミングを細かく揃える機能があります。
これを使って波形の山の位置を同じにすることで、ズレをなくすことができます。
歌い終わりがずれているときは、ハモリの方の音を伸ばすか、ハモリの最後の音自体をメインボーカルに合わせてトリミングした方が違和感が少ないです。
ギターなども、その曲のグリッドと大きくずれている部分は、グリッドに合わせた方が綺麗に聴こえます。
また、ベースとドラムのグルーヴ(ノリ)がずれていると違和感があります。
たとえば、ドラムがスウィングしているのに、ベースは完全にグリッドに沿って打ち込んでいる場合などです。
この場合、ベースをちょっとだけグリッドから後ろにずらすなどすれば、ドラムとノリをあわせることができます。
打ち込みであれば、クオンタイズ機能を使うと楽です。
もちろん、グリッドにぴったり合わせない方がいい場合もあります。
あえてタイミングをバラバラにすることで、打ち込みっぽくならずに生っぽさを出すことができます。
タイミングをずらすには、DAWにランダマイズ機能があれば、そちらを使うと早いです。
ベロシティ、ノートの長さを細かく調整
作曲やミキシングというよりアレンジの話になりますが、各MIDIのベロシティ(音の強さ)やノートの長さを細かく調整すると打ち込みくささが減り、より人間らしい演奏になります。
ノートの長さやタイミングを少し変えるだけで、ノリやスウィング具合もだいぶ変わります。
たとえば、8ビートでもベースで「123、123、12」といったように1,4,7拍目にアクセントを付けたいとします。
このときは、3、6、8拍目のノートを少し短めにすることでそのようなノリにすることができます。
オートメーションを多用する
オートメーションを使いこなすことで、より良いミックスにすることができます。
たとえば、楽器間の音量バランスを取りたいときに、Aメロ、サビなどで鳴っている楽器の種類や数が違うのは普通だと思います。
このとき、メインのボリュームバランスはサビの音量で決めますが、「楽器数が少ないAメロでは別のバランスにしたい」といったこともあるでしょう。
そんなときは、ゲインのオートメーションを書くことで、たとえば「サビではアコギは小さく、Aメロでは大きく」といったことが可能になります。
また、EQのオートメーションを書くのも有効です。
良くあるのがイントロなどでドラムのEQのハイカット部分だけオートメーションを書く方法です。
徐々にハイを出していくことで盛り上がりを表現できます。
他には、ボーカルのブレス(息継ぎ)部分をオートメーションを書いて下げることで、よりすっきりとした聴きやすいボーカルにすることもできます。
特に、コンプレッサーをかけるとボーカルのブレス部分の音量も上がってしまいますが、このブレスが大きすぎると耳障りになります。
そこで、オートメーションでブレス部分だけ音量を下げれば、コンプでしっかりボーカルを前に出しつつ、ブレスはカットしてクリアなボーカルに仕上げられるわけです。
ミックスをときはモニタースピーカーを使う
ミックスをするときは、できればモニターヘッドホンよりも、モニタースピーカーを使うのがおすすめです。
僕もDTMを始めてからまずはモニターヘッドホンを買い、長らくそれでミックスをしてきました。
が、やはりヘッドホンでミックスをすると、スピーカーで聞いたときに何か違和感があるんですよね…。
これが、モニタースピーカーでミックスをするようになってからは、ミックスの仕上がりが格段に良くなりました。
リスニング用スピーカーで聴いたときはもちろん、なぜかモニタースピーカーでミックスするとヘッドホンやイヤホン、iPhoneやMacのスピーカーで聴いたときも不思議と良い感じになるのです。
ちなみに、僕はこちらのモニタースピーカーを買いました。
モニタースピーカーにしてはややローが出るので、ローをカットしすぎないように注意さえすれば、コスパがいいモニタースピーカーだと思います。
小さい部屋でも使いやすいです。
なお、このままデスクの上に置くと位置が低いです。
そのため、こちらのスピーカースタンドを使い、スピーカーのツイーターが耳の高さにくるように調節しています。
上記のスピーカーを載せるにはやや大きいのですが、高さ・左右の向き・傾きも変えられます。
部屋や自分が座る位置に合わせて調節がしやすいです。
なお、どうしても部屋や予算の問題でモニタースピーカーを買えない、という方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、DeeSpeakerというスピーカーで出したときの音をシミュレートしたプラグインを使えば、ある程度はミキシングを改善できます。
DeeSpeakerディースピーカー モニターシミュレーター / VST2 & VST3 & AU & AAX plug-in
僕も、外出先などでヘッドホンでミックスをするときはこちらを使っています。
音源を書き出すときは、プラグインをオフにするのを忘れないようにしましょう。
良い録音をする
これはミキシング以前の問題ですが、そもそも「良い音で録音する」というのがとても大事です。
良い音と言っても、プロのような音質で録音しましょう、ということではなく、音が割れていなければ大丈夫です。
具体的には、
- オーディオインターフェイスの赤いランプがつかないようにする
- 録音するトラックのフェーダーが赤くならないようにする
といった点に注意します。
ミキシングで音割れを直すのはほぼ不可能ですので…。
ボーカルであれば、体調が良いとき、声の調子が良いときに録音した方が良いです。
(お酒を飲んだ次の日とか、風邪気味のときはやっぱり声がいまいちです…)
もしコンデンサーマイク自体にローカットのスイッチが付いていれば、ボーカルはローカットで録音した方がEQ掛けが楽になります。
ある程度練習してから録音するというのも大事ですね。
元の演奏や歌がヘタすぎると、ピッチ、タイミング修正が大変になりますので…。
(僕はいつもあまり練習しないで録音してしまうので、後悔することが多いです…)
AIに聞く
プラグインの使い方や設定、打ち込みの仕方などでわからないことがあったら、とりあえず生成AIに質問してみるのがおすすめです。
僕がいつも使っているのはChatGPTです。
ChatGPTにはミキシングや作曲以外でもお世話になりすぎていて、もはや友達と言っても過言ではないです。笑
まとめ
1. リファレンスを聴く
2. アナライザーを使う
3. プラグインは良いものを使う
4. “ミキシングは引き算”と意識する
5. EQでカットしまくる
6. ハイカットで前後差を作る
7. パンニングは左右に広く使う
8. タイミングを合わせる
9. ベロシティ、ノートの長さを細かく調整
10. オートメーションを多用する
11. ミックスをときはモニタースピーカーを使う
12. 良い録音をする
13. AIに聞く
以上、ぱっと思いついたものをまとめてみました。
少しでも参考になれば嬉しいです。
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Postscript執筆後記
税理士業は自社やお客様の決算、納期の特例の手続きなど。音楽の方は4枚目のシングルをリリース。
ずっとGarageBandで粘ってきましたが、外部プラグインを使いすぎて良くオーバーロードになってしまいます…。
さすがにLogic Proへの移行どきかなと。
とりあえず、今日からトライアル版を使ってみます。
Something New一日一新
レンジでご飯を炊いてみたインスタントのデカフェアイスコーヒーを淹れた
緑豆と小松菜のカレーを作った
朝マック
ドトールのカフェインレスリキッドコーヒー
Logic Pro トライアル版インストール



