法人を作るべきかどうか。

なかなか難しい問題ですが、法人設立のメリットとデメリットをまとめてみます。

目次

法人設立のメリット

自分に給料を出せる

個人事業主(フリーランス)との一番大きな違いは、自分に給料を出せること。

フリーランスでも他人になら給料は出せますが、自分には出せません。

事業で残った利益の中から生活費として使っていく形になります。

 

法人の場合、自分へも給料を出すことができます。

ひとり社長の場合、給料といっても自分のお金には変わりありません。

しかし、給料は会社の経費になり、会社の税金を安くすることができます。

もちろん給料には個人の所得税・住民税がかかってきますが、「給与所得控除」という経費のようなものを引くことができるので、給与額面そのままに税金がかかってくるわけではありません。

法人・個人合わせてダブルで経費をひけるようなイメージです。

この役員報酬を最適な金額で設定すれば、法人・個人トータルでの税金を抑えることも可能です。

社宅を使った節税ができる

自宅を法人名義で借り、社宅扱いにすることができます。

社宅にすると何が良いかというと、ひとつは自宅の家賃を法人の経費にすることができます。

フリーランスでも自宅で仕事をしていれば家賃の何割かは経費にすることはできますが、多くてせいぜい5〜7割といったところです。(プライベート分を考慮するため)

社宅の場合、一般的にはざっくり5割でやってしまうことも多いのですが、固定資産税の評価明細をもとにきちんと計算すれば8〜9割くらい経費にできる可能性が高いです。

また、家賃の個人負担分を下げることで役員報酬(給料)を下げることができ、その分所得税・住民税の節税にもなります。

赤字を10年繰り越せる

フリーランスの場合、赤字を繰り越せるのは長くて3年までです。

法人の場合は、最大で10年繰り越すことができます。

社会保険に入れる

フリーランスの場合は国民健康保険と国民年金に加入します。

国民年金は定額ですが、国民健康保険は事業の利益が大きくなればなるほど、金額も高くなっていきます。

国民健康保険は多く払ったところで保障内容が変わるわけではありませんので、安いに越したことはありません。

 

一方、法人の場合は健康保険と厚生年金(合わせて社会保険と言います)に加入します。

厚生年金の方が保障が手厚く、また、これらの金額は法人の利益に関係なく給料で決まってきます。

つまり給料の金額次第では、国民健康保険と国民年金よりも安くなる場合があるということです。

会社で生命保険に入れる

会社で生命保険に入れば、保険料を会社の経費とすることができます。

経費にできる割合は保険の内容によって異なりますが、個人の場合最大で12万円しか経費(厳密には生命保険料控除)になりません。

法人の方が多く経費にできる場合が多いでしょう。

信用力が上がる

会社を作っただけで信用力が上がるのか?というと甚だ疑問ですが、それでも世間一般では「会社を持っている」というとイメージは良いものです。

一部の大企業などは、法人としか取引しないというところも未だにあるようです。

そのような会社と取引する場合は法人を作らざるを得ないでしょう。

社長・経営者を名乗れる

会社を作ると「社長」「経営者」という肩書が手に入ります。

ただし、合同会社の場合は社長は「代表社員」という名称になります。

「代表取締役」を名乗りたい場合は株式会社にしましょう。

法人設立のデメリット

利益が出ていなくても税金がかかる

個人の場合は利益が出ていなければ所得税はかかりません。

一方、法人は利益が出ていなくても、都道府県と市区町村に払う税金(合わせて年間7万円〜)が毎年発生します。

社会保険料の負担が増える

メリットのところでも書いた社会保険ですが、法人で加入する社会保険は保険料の半分を会社で負担する必要があります。

これはコスト増とも考えられます。(その分経費にもできると言えますが)

申告が煩雑になる

フリーランスの確定申告書と違い、法人税の申告書はより難解で煩雑になります。

一般の方が自分で作るのはなかなか難しいと言えます。

もろもろのコストが増える

  • 設立コスト(合同会社→10万前後、株式会社→30万前後)
  • 移転登記コスト(3〜6万くらい)
  • 一般的に税理士報酬が増える
  • 仮に会社をたたむことになった場合の解散・清算コスト
  • インターネットバンキングが高くなることがある

といったように、それなりに支出は増えます。

税理士費用に関しては、僕の事務所では単発のメニューも用意していますし、コンサルティングは時間制ですので、法人だから高くなるということはありません。

 

 

まとめ

まずは個人で事業を始めて、売上が1,000万を超えたら、または、利益が400万を超えたら法人化するのが一般的ではあります。

 

ただ、2種類以上の事業をやっていれば、早くから個人と法人の2刀流にしてしまった方が、長い目で見てトータルでの支出を抑えられる可能性はあります。(その分手間は増えますが)

  • 所得税・住民税・法人税
  • 社会保険
  • 設立・維持コスト

などをシミュレーションし、得であれば法人設立も検討してみましょう。

Postscript執筆後記

今日は新しいBluetoothスピーカーが届きました。
早速試してみたところ、音に広がりがあり、重低音がとても心地よいです。
(今までのスピーカーは低音があまり響かなかったことに気付かされました…)
家での時間がより快適になりました。

Something New一日一新

JBL FLIP5
宅急便を営業所に持ち込んで発送
Seiji Aihara / 相原 征爾

Seiji Aihara / 相原 征爾

ひとりビジネス専門税理士。
主にひとり社長、フリーランスを税金・経理などお金の面からサポート。
簿記がわからなくても、一から経理ができるようにお伝えします。
遠方・オンライン・スポット対応可能です。
クラウド会計の導入・ペーパーレス化・経理業務効率化・各種シミュレーション・独立支援が得意。
Windows・Mac両対応。

音楽、映画、インターネット、カレー、クラフトビールが大好き。

詳しいプロフィールはこちら
税理士事務所のHPはこちら