独立したらメニューは自由。勤務時代や業界の慣習にとらわれる必要はない。
独立したら、どんなメニューを掲げるかは自由です。
今までなかったメニューが意外と喜ばれる可能性もあります。
目次
同じメニューは違いを出すのが難しい
同業だと、メニューが似たり寄ったりになりがちです。
例えば、僕がやっている税理士業では、毎月の顧問料+決算料というビジネスモデルが一般的です。
飲食店などの場合、たとえば同じ「ラーメン」を提供していたとしても、「味」というわかりやすい違いがありますが、そのような一部の業種を除いては、なかなか違いを出すのが難しいのではないでしょうか。
実際には色々な違いがあるとしても、お客様としては、買っていただいたり、サービスの提供を受けていただくまで、その違いがわからないことが多いものです。
違いがわからないとなると、なかなか買っていただくのが難しくなります。
お客様に違いを感じていただくには、
- 同業者がやっていないメニューを提供する
- 違いを体験していただくメニューを作る
のがおすすめです。
メニューの作り方
同業者がやっていないメニューを作るには、まず同業を研究しなければいけません。
知り合いに聞いたり、ネットで検索すれば、同業者がどんなメニューを掲げているかはだいたいわかります。
同業者のメニューがわかれば、どうやって自分の色や付加価値をつけていくか考えることができます。
たとえば、
- 同業者が単発のサービス中心であれば、顧問のような継続サポートのメニューを作ってみる
- 同業者が顧問のような継続サポート中心であれば、単発のサービスのメニューを作ってみる
というだけで、簡単に違いを作ることはできます。
金額の大きなサービスや継続的なサービスの「違い」を体験していただくために、ミニメニューを作るのも有効です。
いわゆる「体験版」に近いイメージです。
まず一度ミニメニューを購入していただき、良いと思っていただけた場合、次は金額の大きなメニューや継続的なメニューを買っていただける場合もあるでしょう。
また、メインのサービスのためのミニメニュー(体験版)という位置づけではなく、ミニメニュー自体をメインにするという方法もあります。
税理士業は、業界的には前述の通り継続的なメニューが中心です。(確定申告などはある意味単発ですが)
僕は、「体験版」と「独立したメニュー」としての双方の意味合いを込めて、単発のメニューも用意しています。
たとえば、個別コンサルティングや税務コンサルティングは単発で相談を受けるメニューです。
確定申告や単発の法人決算などをやっている税理士事務所は多いのですが、意外と有料の単発相談をやっている税理士事務所は少ないです。
もちろん、無料で相談を受けた方が問い合わせは増えるでしょうが、一人でやっていることもあり無料相談を受けてしまうと自分が苦しくなってしまうのです。
「無料相談」と謳っていても顧問契約前提のことが多く、顧問にならないとわかってしまうと情報の出し惜しみをされることもあるでしょう。
僕はそういうのが好きではないので、独立した完結したメニューとして有料相談をご提供しています。
単発といっても、お客様から決して安くはないお金を直接いただくわけですので、出し惜しみをすることはありませんし、顧問につながらなくても良いと考えています。(顧問は顧問で多くのデメリットもありますので)
もちろん、単発のお客様から「顧問もお願いしたい」と言われれば、それはそれで嬉しいですが、むしろ顧問契約しなくても、税理士に聞けるためのメニューとして用意しています。
実際に、先日税務コンサルティングをリピートしていただきました。
もともと友人のフリーランスなのですが、顧問契約の場合、確かにお金もある程度かかりますし、なかなか申し込みのハードルは高いと思っています。
そんな方にとっても、比較的気軽に申し込んでいただけるメニューとして用意しているので、まさにそのようなお客様に来ていただけるのは僕としても本望です。
そして、メニューを作る上で、一番大事なのは「自分がやっていて楽しいか」ということ。
楽しくなければ、自分がしんどくなってしまいますし、「無理してやっている」とお客様が知ったら、お客様としても素直に喜べないのではないでしょうか。
せっかく独立したのですから、自分が好きなこと・本当にやりたいことをメニューにしてみましょう。
僕にとって、今のところコンサルティングは一番楽しいメニューです。
メニューを作ったら外に出しておく
お店に入っても、メニューがなければ注文することができません。
メニューは外に見えるようにしておく必要があります。
自分がやりたい仕事、できることはメニューとしてHPなどに掲げておきましょう。
逆にできないこと、やりたくないことはメニューにする必要はありません。
僕も、「できるけどやりたくないこと」はメニューにしていません。
独立後はメニューも自由に作ることができます。
今までなかったメニュー、同業者があまりやっていないことは喜んでいただける可能性が高いです。
Postscript執筆後記
昨日は気のおけない友人達と宅飲み。飲食店が早く閉まってしまうのはつらいのですが、その分宅飲みが増えて出費が抑えられているかなと。