税理士試験に受からない=「ダメな人」ではない。試験の合格年数とその後の人生は関係ない。
税理士試験は非常に難しい試験です。
なかなか科目合格できず、足踏みしている方も多いでしょう。
税理士試験に合格できないことで、自信をなくしたり、落ち込んだりすることもあるかと思います。
先に合格した友人と比較して「自分はだめなんだ」と思ってしまうこともあるのではないでしょうか。
ただ、税理士試験に受からなかったからといって、決して自分をだめだと思う必要はありません。
目次
税理士試験は受からないのが当たり前
意外と自分が受験生だと忘れがちなのですが、税理士試験は受からないのが当たり前です。
10人中9人は落ちる試験です。
挑戦しているだけですごいのですから、まずは受験している自分を褒めてあげましょう。
誰かと比べるのはやめよう
税理士試験は、運の要素もあります。
試験問題との相性もあるでしょう。
また、受験の環境は人それぞれで、全く同じ人はいません。
社会人の方の場合、仕事も職場も違うでしょうし、受験専念同士であっても、家庭環境や生活リズム、健康状態などもそれぞれ異なっています。
皆違う環境で勉強しているのですから、「あいつは受かったけど、俺はだめだった」と比べることにあまり意味はありません。
受かった人のやり方を参考にするのは良いですが、受かった知り合いと比べて自分を卑下するのは建設的ではありません。
試験に落ちてしまったとしても、今の環境で精一杯頑張ったのであれば、必ず翌年以降に繋がります。
仮に、環境に甘えてしまった、さぼってしまったという場合でも、反省を次に活かせば良いのです。
税理士試験に受かっても仕事ができるわけではない
試験に強い人というのは、確かに仕事もできる人が多いです。
試験も仕事も、要領が重要という点では同じだからです。
一方、試験と仕事では違う部分も多くあります。
まず、試験で勉強したことがそのまま仕事に直結するわけではありません。
確かに、「そういえばこれ試験でやったな」と思うことも実務で出てきますが、試験のために勉強したけど使わない知識というのも沢山あります。
勉強はしたものの、触りだけしかやっていないので実務では役に立たないようなこともあります。
受験中の成績が良いから、またはその科目に合格しているからといって、仕事ができるとは限りません。
仕事では、知識や経験も大事なのですが、それ以上に大事なのはコミュニケーション能力だと思います。
もう少し具体的に言うと、お客様や仲間、上司の気持ちをきちんと理解して、自分の言いたいことや知識を上手く伝える力です。
これができるようになると、試験においても
- この試験は何が望まれているか?
- どうすれば試験に受かるか
を自然に考えられるようになるので、確かに試験に受かりやすくはなると思います。
しかし、「試験に受かる人=コミュニケーション能力が高い人=仕事ができる人」とは必ずしもならないかなと思います。
また、試験勉強は嫌いだけど、仕事は好きという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
僕もまさにその一人で、税理士試験の受験勉強は大嫌いでした。受験生時代、勉強が面白かったと思った記憶はほぼないです。
税理士試験は特殊な試験で、
- とにかく我慢強く根気がある人
- 言われたことを素直にこなせる人
- 元から勉強が好きな人
は受かりやすい傾向にあります。
僕は好きなことなら延々とやっていられるのですが、興味がないことには集中力が全く続きません。
今でこそ勉強してきて良かったとは思いますが、税理士試験の勉強は暗記や反復練習ばかりで、受験生時代は苦痛でたまりませんでした。ほぼ意地で合格してきたと思っています。
そんな僕でも仕事自体は好きで(もちろん好きの度合いは仕事内容により異なりますが)、この道に進んで良かったと思っています。
僕は税理士試験の合格まで9年かかっています。
自分で言うのもなんですが、勤務時代、仕事はできる方だったと思います。
最初の職場や最後の職場では上司に褒められることが多かったですし、後輩にも慕われ、お客様からも気に入られることが多かったです。
また、一緒に勉強していた仲間内の中では税理士試験の合格は遅い方でしたが、合格後、最短で独立しています。
勉強自体は嫌でも、実際の仕事は楽しいという方も多いと思います。
試験に受かるのが遅いから、仕事ができないとか、独立もできないとかは違うかなと思います。
「試験勉強は嫌いだけど、仕事は好き」という方は、自信をなくす必要はないです。
遠回りしたことはいつか役に立つ
とはいえ、なかなか受からないと落ち込みますし、自信はなくなりますよね。
それでも、失敗して、悔しい思いをして、泣いたことって絶対無駄にはならないです。
先程も述べましたが、税理士業はサービス業です。
お客様の気持ちがわからないと食べていけません。
ストレートで成功するよりもどん底も経験した方が、人に優しくなれますし、できない人や初心者の気持ちがわかるようになります。
人間に深みが出るんです。
知識や経験ももちろん大事なのですが、それ以上に人で選んでもらえるようになります。
また、仮に遊んでしまったり、寄り道をしてしまっても、それも役に立ちます。
もちろん合格後に遊ぶのが理想ですが、結局人の気持ちがわかるようになるには、色んな人と深く関わる必要があります。遊びが大事なのです。
ちゃんと遊んできた人の方が面白い税理士になれるのではないでしょうか。
試験に一見関係ないことでも、やっていたことが後々役に立つこともあります。
僕の場合は、受験生時代にブログを始め、ブログのデザインのカスタマイズに熱中した時期がありました。
その年の税理士試験は不合格だったのですが、今、その経験・知識が仕事に役立っています。
税理士試験はしんどいですが、長くかかるのが普通です。
今やっていること、苦しんでいることは全て無駄にならないと思っていただき、少しでも前を向いていただけたら幸いです。
サービスメニュー
Postscript執筆後記
今日は自分の確定申告、決算、源泉関係の仕事を中心に。だんだん忙しくなってきましたが、仕事をいただけるのはありがたいことです。
Something New一日一新
とあるサプリをリピート注文自分の決算