UiPath Studio XでExcelから給与源泉を読み取り、e-Taxで払う方法。(納期の特例バージョン)
納期の特例の給与源泉・士業の源泉の支払いを、UiPath Studio Xで効率化する方法の紹介です。
なお、今回はこちらの記事で使ったExcelとプロジェクトをカスタマイズして作っていきます。
あらかじめざっと目を通しておいていただけるとわかりやすいかと思います。
目次
読み取り用のExcelを準備
上記の記事でも触れているこちらの記事で紹介したExcelにデータを追加していきます。
今回は納期の特例で給与源泉と報酬源泉を以下のように入力します。(数字は適当です)
もし賞与などがある場合はそちらも入力いただければと思います。
年末調整の還付はこのように区分を別にし、「−」をつけておくのがポイントです。
e-Tax上は+で入力しますが、こちらのExcelは法定調書合計表を作る際にも活用でき、その際はマイナスで入力しておいた方がミスが防げるからです。
このデータから以下のようなピボットテーブルを作ります。
ピボットテーブルの作り方も前述の記事を参考にしていただければと思います。
ここまででデータができました。
次に、このピボットテーブルのデータをe-Tax読み取り用のシートに算式で連動させます。
やり方は基本的に前回と同じですが、今回の納期の特例のe-Taxでは年月日を入力する箇所が数回出てきます。
こちらも算式でできないことはないですが、オレンジ色のセルは手入力しています。
また、先ほどの年末調整還付額はピボットテーブルだとマイナスですが、e-Taxに入力するときはプラスで入れる必要があります。
そのため、e-Tax読み取り用のシートでは、このように算式の頭に「-」をつけることで+にしています。
もし給料と報酬のどちらかしかない場合は、ないものは連動の算式を入れなくても問題ありません。
仮に税理士の方が今回のプログラムを作る場合で、他の会社の処理をする場合もExcelをコピーして使いたいときは、以下のように手入力で「0」と入れてしまえば良いかと思います。(0円と入力して送信する分には問題ありませんので)
ExcelのデータUiPath Studio Xで読み取る
まずは、前回同様プロジェクトファイルを丸ごとコピーし、名前を変えておきます。
その上で、「e-Taxにログイン→『申告・申請・納税』をクリック→『新規作成』をクリック」以降の部分は今回は使えませんので、最初に削除しておきます。
工程を削除するには、削除したい部分の四角枠を右クリック→削除(またはDeleteキー)で削除できます。
次に、e-Taxの暗証番号読み取りの部分に続けて、今回必要なデータを読み取っていきます。
追加したい部分の矢印にマウスを合わせ、「+」ボタンをクリックすると工程を追加できます。
「セルの値を読み込み」をクリックし、Excelシートからデータを読み取っていきます。
Excelシートから読み取り→データを「後で使うために保存」という順序ですべてのデータを読み取っていきます。
具体的な手順は前回の記事を参考にしていただければと思います。
Webレコーディング+Excelデータをブラウザに入力
ここまで来ればあとは前回とほとんど一緒です。
『「新規作成」をクリック』のところまでプロジェクトを動かしておき、上部のメニューの「アプリ/Webレコーダー」でブラウザへの入力を記録していきます。
レコーディングが終わったら、適当な数字で入力した部分を前回の方法と同様にしてExcelから読み取った数字に変えていきます。
なお、Chromeで始めてe-Taxにログインしたときは「番号を保存しますか」といったポップアップが出てエラーとなる場合があります。
これは一度「保存しない」をクリックしておけば次から出なくなるはずです。
つまづく可能性があるのが、金額の入力画面で給与の金額を入れて報酬の入力に移るときです。
UiPath Studio Xでは、ブラウザの見えていない部分についてはクリックすることができません。
これを上手くクリックするには、Webレコーディング中に「PgDn」キーを押してe-Taxの画面を下にスクロールさせる必要があります。
なお、こちらは左の「アクティビティ」→「アプリとWebの自動化」→「キーボード ショートカット」からも追加できます。
もう一箇所、納付書の画面で「印刷」または「送信」をクリックする際もスクロールさせる必要がありますので、同様に「PgDn」キーを押しておきましょう。
前回のプログラムも作っていただいた方であれば、Excelのところも含めて1時間くらいでできるのではないかと思います。
一度作っておけば、似たような処理をするときにも流用できます。
ぜひチャレンジしていただければ幸いです。
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Postscript執筆後記
コンビニのセルフレジでは基本的にSuicaを使っているのですが、今日は初めてクレジットカードで払ってみました。ローソンでPontaカードアプリでポイントを貯めている場合、スマホをかざす→財布からクレジットカードを取り出すという2段階のステップになります。
やはりSuicaの方が一度で払えて速いなと。