個人の開業届・青色申告承認申請書の書き方・提出方法。
フリーランスとして独立開業したときは、税金関係の手続きが必要です。
個人の開業届、青色申告承認申請書の書き方について説明します。
目次
開業届の書き方
開業届を税務署に持参するか郵送で提出する場合には、手書きまたはPDFに入力する方法があります。
以下のリンクの「個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)」というところをクリックすると、PDFに入力して印刷ができます。(ブラウザによっては上手く印刷できない場合があります)
なお、後述するe-Taxで提出する場合にはこちらのPDFに入力する必要はありません。(ログインして直接入力していきます)
それでは各項目の記載方法を説明していきます。
税務署長
管轄の税務署を記載します。
「東京都〇〇区 税務署 管轄」
「〇〇県〇〇市 税務署 管轄」
といったワードで検索すれば出てくるはずです。
提出日
実際に提出する日を記載します。
納税地
納税地とは確定申告書を出すときの基準となる場所です。
基本は住所地でOKですが、住んでいる家とは別にオフィスを借りている場合などは、オフィスの所在地を納税地とすることもできます。
その場合は、「事務所等」にチェックを入れます。
住所と事務所どちらでも問題はありませんが、住所を納税地としている場合、引っ越したときには「異動届」の提出が必要です。
そういう意味では事務所等を納税地としておいた方が手間が少ないです。
屋号
屋号があれば書いておきます。
必ずしも必要ありませんので、なければ空欄で問題ありません。
届出の区分
今回は「開業」にチェックを入れます。
特に引き継ぎを受けたとかでなければ、下の欄は空欄で構いません。
所得の種類
普通のフリーランスの方であれば、「事業(農業)所得」にチェックを入れます。
開業・廃業日等
今回は開業日を入れます。
なお、初年度から青色申告にする場合の青色申告承認申請書の提出期限は
- 1/1〜1/15開業→その開業した年の3/15まで
- 1/16以降開業→開業から2ヶ月以内
となっていますので注意しましょう。
次の「事業所等を〜」「廃業の事由〜」のところは特に該当しなければ空欄でOKです。
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無
今回は青色申告承認申請書を一緒に出しますので、「『青色申告承認申請書』又は〜」は「有」、「消費税に関する〜」は特に該当しなければ「無」にチェックをいれます。
事業の概要
「できるだけ具体的に」とありますが、一般的な業種であれば「社会保険労務士業」「デザイン業」「コンサルティング業」などの簡単な記載で問題ありません。
給与等の支払の状況
スタッフを雇う場合や、身内に給料を払う場合は記載します。
ひとりで開業する場合は空欄で問題ないです。
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無
給与を払う場合で、従業員数が9人以下であればこちらも同時に出しておくと、給与の源泉税の支払いを年2回にできます。
ひとりビジネスの場合は「無」にチェックを入れます。
給与支払を開始する年月日
実際に支給開始する日を記載します。
ご自身ひとりの場合は空欄で構いません。
青色申告承認申請書の書き方
開業届と同様、PDFに入力or手書きする場合は以下のリンクの「所得税の青色申告承認申請書」というところをクリックして入力していきます。
税務署長〜屋号
こちらは開業届と全く同じように書きます。
令和◯年分以後の所得税の申告は〜
こちらは注意して記載してください。
たとえば、2021年に開業し、初年度から青色申告にする場合は「令和3」と記載します。
上記の提出期限を過ぎてしまった場合は、「令和4」とすれば次の年から青色申告にすることができます。
1 事業所又は〜
事務所などがあれば名称・所在地を入れておきます。
名所は「事務所」「店舗」などで良いでしょう。
2 所得の種類
一般的ないわゆるフリーランスの方であれば「事業所得」です。
3 今までに青色申告〜
特に取り消しなどを受けていなければ「(2)無」にチェックします。
4 本年1月16日以後〜
開業日が1/16以降であれば、その開業日を記載します。
5 相続による〜
特に該当しなければ、「(2)無」にチェックをします。
6 その他参考事項
「(1)簿記方式」は「複式簿記」にチェックを入れます。
「(2)備付帳簿名」は最低限「総勘定元帳」「仕訳帳」にチェックをしておけば大丈夫です。
提出方法
開業届・青色申告承認申請書は以下の3通りの方法で提出できます。
郵送提出
一番とっつきやすいのは郵送提出かと思います。
入力または手書きした届出書を印刷し、提出用と控え用の2部づつを封筒に入れ、管轄の税務署へ郵送します。
控え用は収受印をもらったものを返却してもらった方が良いです。
切手を貼った返信用封筒も入れておきましょう。
普通郵便でも問題なく、送付状も不要です。
窓口持参
管轄の税務署に持参して提出します。
提出する書類は郵送提出と一緒です。
ネットで提出
e-Taxという無料のシステムを使ってネットで提出することもできます。(マイナンバーカードが必要です)
最初だけ少し面倒ですが、今後毎年確定申告をするのであれば、一度使ってみて早めにe-Taxに慣れておくと後々楽になります。
確定申告時期は税務署も混みますし、今ならなおさら人混みは避けたいところです。
e-Taxを使うには、最初に「利用者識別番号」といってIDのようなものを取る必要があります。
こちらを参考にしていただければと思います。
青色申告承認申請書については期限がありますので、開業したらできるだけ早めに手続きを済ませておきましょう。
e-Taxの手続きを行い、同時にネットで提出するサポートは個別コンサルティングでもご提供しています。
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Postscript執筆後記
今日は古いMacのDropboxの同期が上手くいかず。デスクトップ版アプリをインストールしたらなぜか同期されました。