できるだけお金をかけずに起業・独立する方法。
昨年、税理士として独立しましたが、独立に際してほとんどお金をかけていません。(一番お金がかかったのが税理士登録費用・年会費くらい)
できるだけお金をかけずに、起業・独立する方法についてまとめてみました。
目次
紹介会社を使わない
どの業界にも、お客様を紹介してくれる紹介会社やプラットフォームのようなものがあると思います。
登録料無料・月額数千円程度・成約手数料30%以下といったような条件なら、最初は使ってみても良いですが、こういった紹介会社やプラットフォームは手数料が高いことが多いです。
税理士紹介会社も沢山ありますが、手数料が年間顧問料の7割とかなので、僕は一切使っていません。
手数料が安ければ使うのもありですが、初年度の手数料が高く、ペイできるまでにある程度時間がかかる場合、先に手数料の支出がきてしまい、資金繰りが厳しくなる恐れがあります。
紹介会社・プラットフォームを使わずに、できるだけ安く営業できる方法も検討してみましょう。
独立前から人脈を作っておく
紹介会社・プラットフォームを使わずに仕事をとる方法として、知人に紹介してもらう方法があります。
独立・起業することが決まったら、周りにさりげなく「今度独立するんだよね」と言っておくのは効果的かと思います。
あからさまな営業をすると、業種や務めている会社によっては問題になってしまうことがありますので、あくまで挨拶程度にとどめておいた方が無難ですが、友人に話しておくだけで、意外と仕事になったりします。
僕も、友人から直接仕事の依頼をいただいたり、友人の友人からご相談をいただくこともあります。
また、独立前からすでに独立している先輩に面倒をみていただいたりもしました。
独立すると決めたものの、「失敗したらかっこ悪いから」と言った理由で秘密にしたい気持ちも少しわかりますが、周りに言ってしまった方がメリットが大きいです。
個人事業主(フリーランス)として開業する
事業の見込みにもよりますが、安全運転で行きたいなら、最初は法人ではなく、個人事業主(フリーランス)として独立するのがおすすめです。
法人設立の際は、登記が必要になります。
会社の形態にもよりますが、10万〜25万くらいはかかることが多いです。
また、作ったあとも、個人より法人の方が税理士費用は高いのが普通です。
税金も、赤字だったとしても最低7万前後は都道府県に払わないといけません。
万が一、事業が上手くいかなくなって解散となった場合にも、面倒な手続きや費用が発生します。
一方、個人の場合は、税務署へ届出を出すだけでとりあえず開業できます。登記は必要ありません。(業種によっては許認可などが必要なことはあります)
他の費用や手続き的な面でも、法人より安くて簡単です。
取引先との関係などで、どうしても法人でなければダメというのでなければ、個人事業での開業を検討してみましょう。
もちろん、初年度から売上が十分に立ち、利益が出る見込みがあれば、最初から法人にしてしまった方が良い場合もありますので、この辺りは税理士に相談して決めるのが良いでしょう。
オフィスを借りない
固定費をなるべくかけないことも大切です。
固定費の中で代表的なもののひとつが、家賃です。
オフィスを借りると、毎月数万〜数十万は出ていってしまいます。
自宅でもできるような業種であれば、最初は自宅兼事務所で十分かと思います。
打ち合わせスペースが必要であれば、コワーキングスペースや貸会議室を借りれば、月数千〜2,3万円で済みます。
人を雇わない
固定費のうち、家賃と並んで最も大きなものは、人件費です。
売上が少ないうちは、自分一人で始め、どうしても人が必要になってから人を雇った方が安全です。
一度雇ってしまうと、簡単には辞めさせることもできません。
採用費や社会保険なども考慮すると、かなりの負担になってしまうこともあります。
ツールを上手く使ったり、取る仕事を考えていけば人が必要でなくなる可能性もあります。
ツール費は最低限に
ツールは便利なものですが、本当に使うものだけ契約しましょう。
無料で使えるものも多くありますので、まずは無料で使えるものを中心に使っていき、本当に良いと思ったものに課金していきましょう。
たとえば、契約関係で言えばクラウドサインは個人であれば、月5件まで無料で使えます。
チャットワークも、グループをそんなに使わなければ無料で十分です。
僕の税理士業でも、会計ソフト・税務ソフトは最低限、かつ必要な税目にしぼって契約しています。
パソコンはプライベートのものを流用
すでにプライベートでパソコンを使っていれば、それが仕事でも使えないか考えてみます。
スペック的に仕事でも使えそうであれば、新たなパソコンを買わずに済みます。
僕は独立前、プライベートではMacを使っていました。
しかし、税理士業ではWindows環境が必須です。
新しいWindowsパソコンを買っていたら、10〜15万くらいは出ていっていたと思います。
しかし、Parallels Desktop(パラレルズデスクトップ)というソフトを入れることで、MacでもWindowsが使えるようになり、出費が3万程度で済みました。
Parallels Desktopについては、こちらでも少し紹介しています。
このように、工夫をすればすでに持っているパソコンを仕事でも使える可能性はあります。
ただ、買ったのが5年以上前である場合など、だいぶ処理スピードが落ちている場合は、投資だと思ってさっさと買い替えてしまった方が良いです。
融資を受ける
独立までにお金を貯めておくのが理想ですが、日々の給料の中から十分な貯金をするのは簡単ではありません。
お金が貯まるのを待っていたら、独立の機会を逃してしまうこともあるでしょう。
すべて自分のお金でまかなおうとせず、借りてしまうのも手です。
特に、独立前・独立直後はお金が借りやすいので、借りられるときに借りておき、金融機関とつながりを作っておくのは大事です。
HP・ブログを自分で開設する
HP作成を外注すると少なからずお金がかかります。
これを自分でやってしまえば、0円〜年間1万円くらいで済みます。
ちゃんとしたものを作ろうとするともちろん時間はかかりますが、その分得るものも大きいです。
毎日経理をする
僕は独立してから毎日経理をしていますが、できれば独立前からしておくのが理想です。
日々経理をしていれば、生活費にどれくらいかかっているのか正確に把握できます。
そうすれば、「独立して、たとえ数ヶ月売上がなかったとしても何とか生活できる」といった予想がたてやすくなります。
もちろん独立・起業後も日々経理をすることで、無駄な支出をおさえ、お金についての過度な不安もなくすことができます。
まとめ
独立・起業というとお金がかかりそうですが、工夫次第でかなり支出を抑えることはできます。
独立前から、何にお金がかかりそうか・どうやって経費を減らすか・どうやってお金を調達するか考えておくことも大事かと思います。
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Postscript執筆後記
目黒支部は確定申告無料相談会が中止になりました。この状況なので、賢明な判断だと思います。