ミュージシャン・アーティスト・音楽家・演奏家が経費にできるものをミュージシャン税理士が解説。
フリーで音楽活動をされている方、ミュージシャン・演奏家・音楽家・アーティストが経費にできるものについて、自身も音楽をやっている税理士が解説します。
目次
制作に関するもの
楽器・機材
ギター、ウクレレ、ピアノ、キーボード、サックスなどの楽器、エフェクター、シールドなどのケーブル類、ケース類はもちろんミュージシャンの経費になります。
青色申告で30万円未満のものであれば一括経費、30万円以上のものであれば減価償却により毎年少しずつ経費にしていきます。
コンデンサーマイク、ダイナミックマイク、ポップガード、ショックマウント、マイクスタンドなどのマイク関連、録音するためのハンディレコーダー、オーディオインターフェースやプリアンプ、モニタースピーカーやモニターヘッドフォンも経費にできます。
その他、ピック、弦、カポ、クロス、ピックアップ、ピックガード、ギタースタンド、ポリッシュ、オイルなどの部品代や消耗品、修理代や弦高調整などのメンテンス費用も経費になります。
PC
音楽制作のためのパソコンもミュージシャンの経費にできます。
30万ルールは楽器のときと一緒です。
なお、白色申告の場合は10万円以上のモノは減価償却しなければいけません。
青色申告と白色申告の違いはこちらも見ていただければと思います。
ソフト
CubaseやLogic ProなどのDAWソフト、Adobe Premiere Proなどの動画編集ソフト、デザインを自分でする場合のPhotoshop、Illustrator、Canva Proなどのソフト代も経費になります。
Spliceなど音源の購入費用・サブスクリプションや、DAWで使う外部プラグインを購入した場合の代金も経費にできます。
外注費
音楽を作る上で他の人にお願いして仮歌を入れてもらう、特定の楽器を弾いてもらう、ミックスやマスタリングを別のエンジニアさんにやってもらうなどした場合の外注費や、YouTubeの編集をしてもらった場合の費用なども経費になります。
LANDRなどのマスタリングサービスを使っている場合も同様です。
スタジオ代
練習や録音のためにスタジオを借りた場合のスタジオ代は経費にできます。
自宅で音楽制作している場合の家賃
宅録や自宅のPCで作業をしている場合、家賃の一部を経費にできます。
ただし、仕事部屋とプライベートの空間が別れているなど合理的な説明ができる必要があります。
面積割合などで家賃の金額を按分して経費にします。
消耗品・印刷代
歌詞や楽譜などを印刷するためのプリンターやコンビニで印刷した場合のプリント代、作詞家や作曲家の方が紙に曲を書く場合の紙やペン、ファイルなども経費となります。
演奏に関するもの
楽器・機材
譜面台やアンプ、エフェクターボードなど、ライブ・コンサートで使うものについては製作時と同様経費にできます。
タブレット
紙の楽譜の代わりに電子楽譜としてiPadなどのタブレットを使っている場合は、こちらも経費になります。
出演料・チケット代
出演料を払って参加する場合の出演料や、ライブハウスのレンタル料、チケットノルマに満たなかった場合に負担したチケット代などもミュージシャンの経費となります。
衣装代
プライベートでも着ている服はちょっと厳しいですが、「派手目で明らかにライブでしか着ない」といった洋服であれば、衣装代として経費にできます。
交通費
ライブ会場までの交通費は経費にできます。
スキルアップに関するもの
レッスン費用
ボイストレーニングやギター教室、ピアノ教室などのレッスン代も音楽活動の経費となります。
勘定科目は「支払手数料」または「レッスン代」などの科目を作ってもOKです。
書籍代
音楽関連の書籍や営業に関する本など、少しでも仕事に関係のある本であれば経費にできます。
その代わり、読まなくなった本をブックオフなどに売った場合には、収入に計上する必要があります。(楽器なども同様)
営業に関するもの
広告宣伝費
Instagram広告、Facebook広告、Google広告、Twitter広告などを払っている場合は経費にできます。
配信費用
TuneCoreなどに手数料を払い、Apple MusicやSpotifyで音楽配信をしている場合の配信費用は経費となります。
名刺・チラシ代
ご自身の名刺やチラシなどの作成費用・デザイン料、印刷代などは経費となります。
交際費
音楽関係の方など、仕事相手の方との飲食費は経費にできます。
ただし、あくまで自分が払った分だけです。
割り勘にしているのに、全員分の代金の領収書をもらって経費に入れるのは立派な脱税です。
ホームページ関連費
HP作成を外注した場合の作成費用、ご自身で運営しているブログやホームページのドメイン代、サーバー代、WordPressのテーマ購入費などは経費にできます。
写真代
プロフィール写真などをプロのカメラマンに撮ってもらった場合の撮影代は経費となります。
音楽活動に関わるものは漏れなく経費にしていきたいところです。
といっても、確定申告期限ぎりぎりでレシートをかき集めていては漏れがでやすくなります。
できるだけ短いスパンで経理をするのがおすすめです。
僕は、前日に払った分のレシートは次の日の朝Excelに入力しています。
少しでも参考になれば嬉しいです。
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Postscript執筆後記
今日のブログは音楽関係だったので書いていて楽しかったです。いつもこれくらいスラスラ書けると楽なのですが。
経費シリーズはまた書きたいと思います。